コラムこころの点描


発達・成長のイメージ

身体が大きくなり、運動機能も高くなる。文字を読み、書き、計算ができるようになる。そしてひととのコミュニケーションができる。自分の気持ちはもちろん、ひとの気持ちが分かるようになる。ざっとこんなイメージでしょうか。

しかし、「子ども」は「胚(はい)」であって、「子ども」は「ちいさな大人」ではありません。(脆弱ですが、おとなが削られて捨ててきたものを持っています。)いかに教育が大切かですね。子どもは大人のいうことは分かっていません。(分かっているふりはします)

私は上記とはずいぶん異なるイメージも持っています。それはコンテナ(container)/容器のイメージです。美しいガラスの容器です。体が大きいとか、読み書き算盤がうまいとかではないんです。

成長・発達は、小さく浅い「容器」が次第に大きく深い「容器」(container)になっていくというイメージ。成長し成熟した容器(container)には、良いものも、どんな嫌な良くないものも、はみ出さず、収まるのです。


2020.4.20掲載 / 連載