コラムこころの点描


家と庭

30年以上前、オーストラリアのシドニー近郊でみた風景です。バスの車窓から見えた家々・・・そんなに大きくない家でしたので、いわば一般市民のものだったと思われます。

驚いたことが、二つありました。一つは敷地の半分くらいが庭だったこと。二つ目は塀が40~50㎝の高さしかなく、中(庭と建物の外側)が丸見えだったこと。

建物の中はもちろん見えませんでしたが。庭はよく手入れされ、花が植えてありました。そんな家々がしばらく続いたのです。私はとても開放感を覚え、オーストラリア人に好感を持ったのでした。

「家」は夢では「自分あるいは自分のこころ」を象徴します。日本では塀は高く中は伺いしれませんが、散歩しているとき、高い塀の向こうに梅が咲いているのが見えて、春が来たなとおもいます。


2020.2.3掲載 / 連載